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2024.10.02
歯肉炎の初期症状:早期治療で健康な歯茎を取り戻しましょう
歯肉炎とは、歯周病の初期段階で、適切な治療とご自身の口腔ケアの改善により健康な歯茎を取り戻すことが可能です。
この記事では、歯肉炎の初期症状や原因、早期治療の重要性、そして予防策について、歯科医師の目線から詳しく解説します。
歯肉炎とは? 歯茎の炎症とその原因
歯肉炎とは、歯茎に炎症が起きている状態のことで、主にプラークが原因です。プラークとは、口腔内の細菌が食べ物の残りカスや唾液と混ざり合って形成される薄い膜です。このプラークが歯と歯茎の間にたまり、炎症を引き起こします。
放置すると、プラークは歯石に変わり、歯茎をさらに刺激し、炎症が悪化する可能性があります。
歯石が歯肉炎を引き起こすメカニズム
- ●歯石が歯茎を物理的に刺激し、歯茎の腫れや出血を引き起こす。
- ●歯石の表面に細菌が集まり、毒素が放出されることで、歯茎の炎症が悪化する。
- ●歯石が歯茎の下に形成されると、歯周ポケットが深くなり、細菌の増殖が加速する。
歯石は、プラークが時間の経過とともに硬化し、石灰化したものです。歯石は通常、歯と歯茎の境目や、歯の裏側に形成されやすいです。いったん歯石が形成されると、ご自身の歯磨きでは除去できないため、歯科医師による専門的なクリーニングが必要となります。
歯肉炎の原因
歯肉炎は、歯磨きがしっかり行われずにプラークが残ったままになることで、炎症を引き起こすことが原因ですが、それだけではなく、さまざまな要因が重なることで歯肉炎が進行し、歯周病のリスクが高まってしまいます。
歯肉炎の原因としては、主に下記が挙げられます。
- ●プラークの蓄積
- ●不十分な口腔ケア
- ●喫煙や不適切な生活習慣
- ●ホルモンバランスの変化(妊娠や更年期)
- ●糖尿病などの基礎疾患
ご自身の口腔ケアや生活習慣の改善で歯肉炎の予防を心がけましょう。
歯肉炎の初期症状~早期発見がカギ~
歯肉炎の初期段階で見られる症状は軽度であることが多く、見逃されがちです。
あなたは下記のような症状はありませんか?
歯肉炎の初期症状
- ●歯茎の赤みと腫れ
- ●歯磨きやフロス使用時の出血
- ●歯茎の痛みや不快感
- ●口臭の悪化
このような症状に気がついたら早めに歯科医院を受診されることをおすすめします。
また、定期的にかかりつけの歯医者に通う習慣をつけていただくことで、ご自身では気が付きにくい歯肉炎の初期段階で、適切な対応が可能です。
歯肉炎は初期段階であれば、比較的簡単に治療が可能です。しかし歯肉炎を放置すると、歯周病へ進行し、歯を失ったり、全身の健康に影響を及ぼしたりするリスクが高まります。歯周病は心血管疾患や糖尿病との関連が指摘されており、全身の健康にも配慮が必要です【※1】。
歯肉炎の早期治療 – 専門的なケアが健康な歯茎を取り戻す
歯肉炎の治療は、歯科医師による診断とプロフェッショナルなクリーニングから始まります。プラークや歯石の除去を行い、炎症を引き起こす原因を取り除きます。
歯肉炎の治療ステップ
- 1. 診断:歯肉炎の進行度を診断します
- 2. スケーリングとルートプレーニング:プラークや歯石を除去し、歯根面を滑らかにして再付着を防ぎます。
- 3. 抗菌療法:必要に応じて、抗菌剤の使用を検討します。
- 4. ホームケア指導:正しいブラッシング方法やフロスの使い方を指導します。
※治療に関しては受診された歯科医院でご確認ください
治療後のフォローアップ
治療後も定期的な歯科検診を受けることが重要です。歯肉炎の再発を防ぐために、継続的に歯科医院でのクリーニングを受けましょう。
渋谷マロン歯科Tokyoでは、快適にお口のメンテナンスを受けていただけるよう、専用のデンタルエステルームをご用意し、リラックスして定期検診やお口のクリーニングを受けていただける環境を整えています。また、通常のプロフェッショナルクリーニングに加えて、マイクロスコープを使用した「顕微鏡クリーニング」も行っています。一般的なクリーニングとは違い歯科用顕微鏡を用いて可能な限り汚れを落とすクリーニングメニューです。詳しくは下記をご参照ください。
顕微鏡クリーニング-マイクロスコープを使った歯のクリーニング|渋谷マロン歯科Tokyo
歯肉炎予防のためのセルフケア~毎日のケアが将来的な歯茎の健康につながります~
歯肉炎を予防するためには、日常的なセルフケアが不可欠です。ご自身の歯茎のために下記のようなケアを心がけましょう。
歯肉炎予防のためのセルフケア
• 正しいブラッシング: 少なくとも1日2回、適切なブラッシング方法で歯を磨きます。柔らかいブラシを使用し歯茎を傷つけないようにしながら、歯茎との境目を意識して磨きましょう。
• フロスや歯間ブラシの使用: プラークは歯と歯の間に溜まりやすいため、毎日フロスや歯間ブラシを使って清掃することが重要です。ご自身にあったケア用品について歯科衛生士のアドバイスを受けることもおすすめです。
• マウスウォッシュの使用: 抗菌性のあるマウスウォッシュを使用することで、口腔内の細菌を減少させることができ、歯肉炎の予防に役立ちます。
• 定期的な歯科検診: 定期的にかかりつけの歯医者で歯科検診を受け、クリーニングを受けましょう。
生活習慣の見直し
• バランスの取れた食事: 野菜や果物を中心に、ビタミンCやカルシウムを十分に摂取することも、歯茎の健康維持に役立ちます。
• 喫煙を控える: 喫煙は歯肉炎や歯周病のリスクを高めるため、禁煙が推奨されます。
• ストレス管理: ストレスは免疫力を低下させるため、歯肉炎のリスクを高めることがあります。リラクゼーションや適度な運動を取り入れて、ストレス軽減を心がけましょう。
歯肉炎予防のメリット
歯肉炎を予防することで、健康な歯茎を維持できるだけでなく、歯周病への進行を防ぎ、全身の健康にも良い影響を与えます。例えば、研究によれば、歯周病と糖尿病は相互に影響を及ぼし合うことが示されています【※2】。
早期発見とセルフケアの重要性
歯肉炎は誰にでも起こる可能性がある一般的な口腔疾患ですが、適切な予防と早期治療により、健康な歯茎に回復させることができ、良好な状態を維持することが可能です。歯茎の異常を感じたら、早めに歯科医師に相談しましょう。
渋谷マロン歯科Tokyoには歯周病専門医が在籍しています。歯肉炎や歯周病が気になる方は是非早めに受診してください。
また、日々のしっかりとしたセルフケアで、歯肉炎を未然に防ぎ、健やかな歯茎を保つことができます。忙しい毎日をお過ごしの方も、是非口腔ケアの大切さを意識していただけると幸いです。
歯肉炎は軽視されがちな症状ですが、放置すると深刻な歯周病へと進行する可能性があります。歯肉炎の初期症状を見逃さず、適切な治療を受けることで、健康な歯茎を取り戻すことができます。
毎日の口腔ケアと定期的な歯科検診を続けることで、歯肉炎を予防し、長期的に健康な歯茎を維持しましょう。
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参考文献:
※1. 歯周病と全身の健康に関する研究 – 日本歯周病学会
※2. 糖尿病と歯周病の関連性 – 国際糖尿病連合 (IDF)
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こちらもご参照ください
歯周病治療・再生治療|渋谷マロン歯科Tokyo
https://www.shibuya-marron.tokyo/treatment/perio.html
予防・メンテナンス|渋谷マロン歯科Tokyo
https://www.shibuya-marron.tokyo/treatment/prevent.html
監修者情報
歯周病
角田 憲祐
神奈川歯科大学 卒業
日本歯科大学附属病院 総合診療科 非常勤歯科医師
日本歯科大学附属病院 助教
厚生労働省 医系技官
日本歯科大学附属病院 総合診療科 医長