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2023.03.03

【症例】乳歯の抜歯後、永久歯がまっすぐ生えるようバンドループを装着

治療概要

治療内容 バンドループを装着して永久歯が生えるスペースを確保
期間 2ヶ月(経過観察を継続中)
治療回数 3回
費用 保険適用

治療前の状態・主訴

患者様は、5歳の女の子です。保護者の方が、むし歯の治療を希望して来院されました。

左下の乳歯をX線写真で見てみると、むし歯が大きく、歯の根の周りの骨も溶けてしまっています。乳歯の下にいる永久歯に悪影響を及ぼさないためにも、抜歯が必要です。

抜歯後は、そのまま放置してしまうと、6歳臼歯(5〜6歳の頃に生える、初めての永久歯)が生える力によって抜いたスペースが狭くなり、下の永久歯が生えてくる場所がなくなってしまいます。それを防ぐために、「バンドループ」と呼ばれる装置を着けることにしました。

渋谷マロン歯科Tokyo|症例|乳歯の抜歯後、永久歯がまっすぐ生えるようバンドループを装着|治療前のレントゲン画像3

治療詳細

むし歯になっている乳歯を抜歯し、傷口が治ったタイミングで型取りを行い、1ヶ月後にバンドループを装着しました。

渋谷マロン歯科Tokyo|症例|乳歯の抜歯後、永久歯がまっすぐ生えるようバンドループを装着|治療中の画像4

治療後の様子

抜いた乳歯の下にある永久歯が生えるまで、経過観察を続けます。

渋谷マロン歯科Tokyo|症例|乳歯の抜歯後、永久歯がまっすぐ生えるようバンドループを装着|治療後、経過観察中の画像5
装着後6ヶ月が経過した様子

主な副作用・リスク

・永久歯の生え変わりの順番によっては、バンドループの支えとなる歯が早めにグラグラしたり、先に抜けてしまうったりすることがあります。その場合、装置の効果が得られなくなるので、治療を継続する場合は装置の変更(自費)が必要です。装置を装着している歯を、他の何らかの理由で抜かなければいけない場合も同様です。

・保険診療のルール上、抜かなければならない乳歯の位置によっては、自費診療となります。

・バンドループは、あくまでも永久歯が生えるスペースを確保する装置なので、歯並びを直接改善することはできません。

・固定式の装置なので、取り外しはできません。もし不具合があった場合はご連絡ください。

・バンドループを装着している歯がむし歯になった場合は、装置を作り直すことがあります。

<乳歯を抜歯後は、永久歯がまっすぐ生えるよう適切な治療が必要>

今回の症例では、乳歯のむし歯が大きく、抜かなければならない状態でした。抜歯後、乳歯の下にある永久歯がきちんと生えるスペースを確保するため、バンドループという装置を装着しました。

もしバンドループを着けずに放置してしまうと、歯茎のスペースが狭くなり、永久歯が変な場所から生えてしまったり、生えてこなくなったりする場合もあります。将来の歯並びに影響するほか、歯磨きで磨き残しが発生し、むし歯や歯周病になるリスクも高まります。

また、永久歯が生えてこない場合は、外科処置や自費での治療が必要となります。そのような事態を防ぐためにも、装置を使って永久歯が生えるスペースを確保することは、とても重要です。

お子様の歯の治療となると、「泣いたり騒いだりしてしまうかも」と心配される方も多いのではないでしょうか。しかし、渋谷マロン歯科Tokyoでは、学会で定められた経験を積み、認定を受けた小児歯科専門医が、お子様1人ひとりに合わせて対応いたします。治療中は安全に、そしてお子様に不安を与えないよう心がけておりますので、安心してご来院ください。

 

渋谷マロン歯科Tokyoでは、さまざまな症例に対応できるよう、患者様に治療の選択肢を提示しております。各治療法のメリット・デメリットをしっかりとご説明し、ご理解いただいてから、治療を行っています。

お子様の歯やお口周りのことで、何か気になる症状やご不安がありましたら、渋谷マロン歯科Tokyoへお気軽にご相談ください。

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監修者情報

芦澤 みなみ

小児歯科(日本小児歯科学会専門医 日本障害者歯科学会認定医)

芦澤 みなみ

神奈川歯科大学 卒業
日本歯科大学附属病院小児歯科レジデント 修了
日本歯科大学附属病院小児歯科非常勤歯科医師
日本歯科大学附属病院助教

「うちの子泣いたり騒いだりしてしまうかも」という心配はいりません。私はそのようなお子様をたくさん治療してきました。歯医者さんというと少し気構えてしまうと思いますが、お子様も保護者も気張らずに安心して通院できるように努めていきたいと思います。