お知らせ・ブログ・症例
Blog
- 渋谷の歯医者「渋谷マロン歯科Tokyo」TOP
- お知らせ・ブログ・症例
- 症例
- 【症例】左側第一大臼歯に対する「抜歯即時埋入インプラント」の治療
2025.04.12
【症例】左側第一大臼歯に対する「抜歯即時埋入インプラント」の治療

治療概要
治療内容 | インプラント治療 |
---|---|
期間 | 3ヶ月 |
治療回数 | 7回 |
費用 | 総額:660,000円(税込み) 内訳:インプラント埋入275,000円(税込み) インプラント補綴275,000円(税込み) 抜歯即時埋入加算(抜歯、人工骨、メンブレン費用含む)110,000円(税込み) |
治療前の状態・主訴
前日の夜、左下奥歯に激痛が生じたとのことで来院されました。レントゲン撮影の結果、左下6に透過像が認められ、また打診痛等の所見も認めたことから精査を行うことにしました。
その後、CT撮影を実施し、3次元的な画像を用いて診断を進めたところ、根尖部に透過像が認められたほか、残存歯質が少なく、歯根破折や亀裂、予後にも影響するなどの問題点が見つかりました。
当院では、根管治療専門医が在籍しており、再治療か抜歯かの最終判断はその専門医の決定に従うようにしています。そのため、下記のような連携レポートを作製し、専門医のコメントのほかに、担当医がコーディネーターとして入り、今後の治療計画をまとめています。
後日、このレポートを基に方針を最終決定することになります。
今回の患者様はリスクを十分に考慮した結果、抜歯を選択されました。
渋谷マロン歯科Tokyoのインプラント治療の95%以上は抜歯即時埋入インプラントです
抜歯後の治療法にはブリッジ・入れ歯・インプラントの三つの選択肢があります。今回は、十分に相談を行った上でインプラント治療を進めることになりました。
インプラント治療は、抜歯後にどのタイミングで手術を行うかによって術名が異なります。「抜歯待時埋入」「抜歯早期埋入」「抜歯即時埋入」などがよく言われる名前です。
今回は、CT検査による骨質や骨量の分析を行った結果、術式の中でも最も早く治療を完了できる「抜歯即時埋入」で手術を進めることにしました。
当院では、インプラント手術において、95%以上の症例を「抜歯即時埋入」で対応しています。その成果もあり、世界シェア1位のインプラントメーカーであるストローマン社より、院長が講演や実習の依頼を受けています。これにより、全国の歯科医師に対して抜歯即時インプラントの講演や実習などの技術指導を行っています。
「抜歯即時埋入」の利点としては、顎堤の保存、つまり自分の骨をできるだけ残すことができる点や、抜歯後1年ほど待機する「抜歯待時埋入」と異なり、他の歯が動いてしまって咬み合わせが変わってしまうことを防ぐことができる点、待っている間に入れ歯を使わなくて良い点などが挙げられます。欠点としては、手術の難易度が高くなることや、定着しなかった場合に再手術が必要になることです。
この手術は通常の手術よりも工程が複雑になるだけでなく、高い技術を要することで有名です。また、患者様側にも繊細な手術を受けたということを理解していただく必要があり、注意事項をよく守っていただく必要があります。
治療詳細
抜歯後
インプラント埋入後
余ったスペースに人工骨を充填しています
人工骨がこぼれないようにメンブレン(骨の再生を促すための人工の膜)を使用し、元の顎堤幅を温存するためにオープンメンブレン法(メンブレンを露出させた状態で骨の再生を促す処置)を用いて縫合のテンションは強くかけすぎないようにしました
術後3週間 メンブレンの露出している場所はわずかに汚れの付着が見られます
メンブレン撤去後
上:メンブレン表 下:メンブレン裏
汚れているのは表側の露出している部分のみで裏側は非常に綺麗な状態を保っています
手術後3ヶ月 歯肉は綺麗に回復しています。ヒーリングアバットメントを外した状態
スキャンボディを用いて口腔内スキャナーで印象採得を行い、ジルコニアクラウンをスクリューリテインでインプラントと締結しました。アクセスホールも埋めた状態
上部構造装着後のデンタルX線写真
治療後の様子
患者様は3か月でまた安心して咬めるようになったことに非常に喜んでおられました。
これは患者様側の協力があってこそなので、我々も非常に感謝しています。
当院のコンセプトの中には「徹底した治療と治療説明」というものがあります。今回のように”抜歯か否か”という症例は、当院では頻繁に対応していますが、歯を残せるかもしれないという希望は強く持っていただきたいと思います。
実際、当院では非常に多くの患者様に対して連携レポートを制作していますが、残せる歯の方が圧倒的に多いです。
他院で抜歯を勧められ、セカンドオピニオンで来院される患者様も非常に多く受け入れていますが、保存できている歯もかなり多いのが現状です。その結果があるからこそ、まずは連携レポートを作製し抜歯の判断基準を極限まで高める取り組みをしています。
それでも抜歯が避けられない場合には、今回のようにできるだけ早く機能回復を行う、これも非常に大切なことです。
歯を抜いた瞬間から様々な環境変化が起こりますが、できるだけ元の状態に近い形で機能回復することで、その周囲の組織も変化せずに維持することができます。
主な副作用・リスク
・インプラントが定着しなかった場合は再手術となります
・術後に手術を行った場所では極力咬まないようにする必要があります
・自由診療になります
各分野の専門家が集まることで、最適な治療法を提案します
歯を残すことと歯を抜くことは表裏一体であり、そのためには線引きが一番重要です。
当院では歯を残す専門家と歯を植える専門家が在籍しています。この両者が同じクリニックに在籍していることは非常に珍しいことです。その他にも当院は歯周病科、口腔外科、矯正科、小児歯科、麻酔科など、多岐にわたる専門科を有しています。これらの専門科の根底にあるのは、常にベストな選択肢を患者様に提案するということから始まっています。どの選択肢を選んでいただいても、全て当院で対応できるため、偏りのない選択肢を提案できます。私自身も自分が歯の治療を受ける時には最良の選択肢を選びたい、その選択肢を提案してくれる病院に出会いたいと思う性格なので、このようなコンセプトにしています。患者様は専門的な知識がないため、病院選びは非常に困難だと思います。しかし、歯を残したい、しっかりと治療を受けたいと強く思うことで辿り着く場所があるようにも思います。実際に沢山の患者様が当院に辿り着いているので不可能ではないはすです。そのために我々も日進月歩の医療界の中で、常に先進医療を提供できるように努め続ける必要があると考えています。
渋谷マロン歯科Tokyoでは、保険診療でも自由診療でも、最高の治療を目指して日々診療に取り組んでいる。また、審美治療や根管治療、矯正歯科、麻酔科、口腔外科など各分野の専門家が在籍しているため、確かな診断が可能である。歯でお悩みの方は、ご相談だけでも大丈夫なのでぜひ一度いらして下さい。
こちらもご参照ください。
インプラント治療|渋谷マロン歯科Tokyo
【症例】静脈内鎮静法を用いた無痛治療&短期集中治療(抜歯即時埋入インプラント)
監修者情報
