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2023.06.17
【症例】インプラントで左右の歯の欠損を別々の方法で治療(静脈内鎮静法下)

治療概要
治療内容 | インプラント治療 |
---|---|
期間 | 3ヶ月 |
治療回数 | 6回 |
費用 | 合計:112,2000円(税込)
インプラント埋入手術 275,000円 ×2(税込) 土台 55,000円 ×2(税込) 被せもの 181,500円 ×2(税込) ガイド費用 44,000円(税込) 静脈内鎮静法 55,000(税込) ※1回 |
治療前の状態・主訴
症例の患者様は、痛いところはどこもないが、とにかく歯医者が苦手ということで当院に来院されました。
最終的には歯を白くしたいとの希望もありました。
まず、口腔内診査を行い、レントゲンの結果も合わせて治療が必要な場所を確認します。
歯が無い箇所が1カ所あり、もう1カ所抜歯が必要な部位があることが分かりました。また、虫歯治療が必要な歯もあったため、必要な処置方法や選べる材質を詳しく説明しました。
治療詳細
【治療方法の検討】
欠損部位(歯が無いところ)の治療法は、ブリッジ治療、入れ歯、インプラントの3つがあります。入れ歯は取り外し式のため、今回の患者様は希望されませんでした。
次に、ブリッジ治療とインプラント治療の検討です。
この2つの治療法の大きな違いは歯を削るか骨を削るかという違いです。ブリッジ治療は両サイドの歯を削って被せものをするため健康な歯を削る必要があります。
一方、インプラント治療は両サイドの健康な歯を削る必要がありません。歯の健康を考えるとインプラント治療の方が良く聞こえます。次に、インプラント治療のデメリットについても丁寧にご説明しました。
●骨の状態により治療ができない場合がる
骨の中にチタンという素材でできたインプラントを埋め込む手術ですから、骨がないとできません。グラグラしている歯を抜歯した場合はインプラントに必要な骨が残っていないこともあるのでインプラント治療を選びたくてもできない事もあり得るのです。
●手術であること
手術ですから術後に腫れる場合や痛みを伴うこともあります。術後に感染を起こしてしまった場合は最悪の場合埋入したインプラントを撤去しなくてはいけない事もあります。そのため、しっかりと精密検査を行い安心、安全な治療を計画する必要があります。
●期間がかかる
インプラント治療は約3ヶ月ほどかかります。理由としてはインプラントが骨に埋入された後にインプラントと骨が強固にくっついた状態(オッセオインテグレーション)を獲得するまでに時間がかかるのです。虫歯治療と違い生体(ご自身の骨)に許容されないと成功しないのがインプラント治療の最大の特徴ともいえます。無事にインテグレーションした後は二次手術を行い型取りに入ります。
型取りをした後は1週間ほどで被せものが完成します。
※ブリッジ治療の場合は、手術ではないので、腫れるリスクや痛みが出るリスクはインプラントに比べれば軽く、骨がない場合でも対応できるのでインプラントが不可能な場合は入れ歯かブリッジ治療となります。
●自費診療になる
インプラントの治療費は保険適応外となります。ブリッジ治療と入れ歯治療は保険適応内、保険適応外の両方を選ぶことができます。
今回の患者様はなるべく歯を削りたくないとのことでした。さらにインプラントに必要な骨も残っていたのでインプラント治療で進めることになりました。
【2種類のインプラント治療法】
右側の欠損部はもともと歯がないため、歯茎を切らない手術方法で行う計画をたてました。これはガイデッドサージェリーと呼ばれるもので、CTデータと歯型をコンピューター上でマッチングさせ装置を作製しました。
事前にシュミレーションしたところへ歯茎を切らずに掘る事ができ、歯茎を切らないため痛みや腫れに関して最大限考慮できる手術方法です。
反対側の左下は抜歯が必要な歯のため、抜歯から必要になります。今回の場合は残っている歯の下側にインプラントに必要な骨が十分残っていたため歯を抜いたその日に同時にインプラント治療を行う「抜歯即時埋入」という方法で手術を進めることにしました。
この手術方法のメリットは治療にかかる期間を半年~1年ほど短縮できるのと同時に、歯を抜いたことによって起きる骨吸収(骨が少なくなること)を最小限に抑えることが可能となることです。一方、デメリットは手術の難易度が高いということです。理由は、抜歯した穴とインプラントの大きさが違うためスペースができ、その空洞の処理が必要なためです。人工骨というもので空洞を満たしていきますが、それだけですと人工骨がこぼれてしまうのでメンブレンという膜を人工骨の上に入れ込みます。このメンブレンは3週間~4週間ほど経ったら除去します。
メンブレンが入っている期間にメンブレンの下には新しい歯茎ができ上がってきます。これは抜歯をした後に歯茎が痩せてたり、歯磨きがしづらくすることを防ぎ、抜く前の状態を保つための処置にもなっています。
このように、今回のインプラント治療は「ガイデッドサージェリー」、「抜歯即時埋入」という異なる方法で治療を進めました。
【静脈内鎮静法について】
また、今回の患者様は歯医者が大変苦手ということでしたので、当院の麻酔科に依頼をかけて「静脈内鎮静法」という全身麻酔に近い方法で術中の恐怖心を最小限にすることになりました。静脈内鎮静法は点滴から麻酔薬を入れて寝ている状態で治療を行う事ができます。
さらに、点滴の中には腫れないようにする薬も同時に入れますので、術後にも良い働きをしてくれます。そのため、歯科治療に対して恐怖心が強い方、治療をする場所が多く一気に「短期集中治療」で行いたいが快適に進めたい方などに適している方法となります。
実際に渋谷マロン歯科Tokyoでは無痛治療や短期集中治療を組み合わせて治療を希望される方は非常に多いです。麻酔科の日程もかなり取りやすくなっていますので気軽に利用する事が可能です。
下記のページもご参照ください。
短期集中治療|渋谷マロン歯科Tokyo
点滴麻酔による無痛治療|渋谷マロン歯科Tokyo
治療後の様子
インプラント手術、虫歯治療を含めて約3カ月ほどで全て完了しました。来院回数も6回ほどです。
特に大きな腫れや痛みも出ずに最終段階まで進むことができました。
患者様も大変満足されています。また、治療終了後もメンテナンスで通っていただいていることが何よりも素晴らしいことです。
主な副作用・リスク
- ・インプラント手術後には腫れや痛みが発現する可能性があります。
- ・下顎管が損傷すると知覚麻痺が起きる可能性があります。
- ・術後感染が判明した場合はインプラントの撤去ならびに再手術が必要になります。その際の費用はかかりません。
- ・自由診療での治療となります
- ・慣れるまでは咬むと違和感があることがあり
インプラント治療で今後の口腔内のリスクも軽減
歯がない部分をそのままにしておくと、虫歯や歯周病になりやすい、歯が移動してしまい噛み合わせが崩れてしまうといったことが起こるため、できるだけ早めに欠損を補う必要があります。
今回の患者様は、歯が無かったり、抜歯が必要な歯があったりと、欠損した部分の治療が必要な状態でしたが、インプラント手術を受けて頂いたことによって、今後の患者様の口腔内のリスクはかなり軽減することができたのではないかと思います。
歯の治療は時としてかなりの期間や費用がかかることがあると思います。その際に治療を受けた後にまた歯医者に行かない生活を送ってしまうと、いつかまた大工事になってしまいます。そうならないためにも、治療が終わった後はその治療を通して「予防」というものが一番大事であり、受けた治療を最高品質で保つことが可能となる唯一の方法となります。
今回の患者様のように、メンテナンスにしっかり通っていただくことで、インプラント治療をした箇所だけでなく、これから口腔内を健康に保つ意識をもっていただいたことが、歯科医師としては大変嬉しく思います。
是非、大きな治療でも小さい治療でも、治療が終わった後はそこで終わりではなく、この状態を保つためにきちんとメンテナンスに通うという習慣を獲得していただきたいです。結果として治療を受けたことが今後の健康にもプラスにしていくことにつながります。
渋谷マロン歯科Tokyoでは、保険診療の中でも最高の治療を、自由診療でも最高の治療を目指して日々診療に取り組んでいます。また、各専門家が在籍しているため確かな診断が可能となります。一度お口の中の不調がある方はご相談だけでも結構ですので是非いらしてください。
こちらもご参照ください。
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