こちらの患者様は、歯科医院を受診されるのは4年ぶりとのこと。「結婚式が近いので歯を白くしたい。高校生のときに歯科矯正をしていたが、後戻りが気になる」と来院されました。特に、下の前歯の並びと、上の前歯の傾きが気になるそうです。

まずは、当院の矯正シミュレーションを用いて、矯正治療後のイメージをもっていただくことにしました。

左：治療前、右：治療後のシミュレーション

治療前

右：治療後の実際の画像

＜1．矯正治療＞

3次元コンピュータシステムによる矯正シミュレーションを行い、治療を行った場合、患者様の主訴がどの程度改善されるか確認と、ご説明をしました。その結果、患者様は納得されたので、当院の治療の流れに従い、進めていきました。

矯正治療の方法には、基本となる「ワイヤー矯正」や、矯正装置が目立たない透明なマウスピース型矯正装置「インビザライン」があります。今回は、インビザラインの中でも、軽度な矯正に適した「インビザラインGo」という治療方法を採用しました。

【インビザラインGoとは】

「前歯の咬み合わせを改善したい」「気になる数本の歯だけ動かしたい」などの、軽度な矯正に適したマウスピース矯正です。マウスピースのシート数は20枚まで、費用は約50万円。治療費用を抑えて、短期間で治療できるのがポイントです。なお、次の3つの特徴があります。

・適用できる治療期間は最大5ヶ月間。
・奥歯の咬み合わせは動かさない。
・歯は抜かないが、歯と歯の間を削る場合がある。

上記の治療条件に当てはまらない方には、当院では、ワイヤー矯正もしくはインビザライン（フル）をご案内しています。

抜歯を含む矯正治療の場合は、基本的にワイヤー矯正で対応しています。マウスピース矯正を希望される方には、マウスピース矯正の適用範囲に入るまでは、前歯を除いた部分にワイヤー矯正を、適用範囲に入ったらマウスピース矯正を行う“ハイブリッド矯正”をご案内しています。

なお、当院で初めに矯正シミュレーションを行う際は、インビザラインGoのシミュレーションを適用しています。5ヶ月以内にマウスピースで矯正治療が完了できれば、治療期間も費用も節約できるためです。

インビザラインGoなど、矯正歯科の詳細はこちら

【当院のマウスピース治療の流れ】

1．口腔内のスキャンデータの採得
2．当院の矯正治療専門ドクターによる症例評価
3．治療費のご入金
4．３D治療計画の作製（治療期間の決定）
5．マウスピースの製造開始
6．マウスピースの装着
7．治療経過の確認（月に一度）
8．終了

シミュレーション結果（正面観）

上顎

上顎

下顎

側方

＜2．ホワイトニング＞

患者様は歯科医院の受診が4年ぶりということもあり、ホワイトニングを行う前に、これまでに溜まった歯石と着色を落としました。

歯石除去前

歯石除去後

歯石や着色を落とし、歯の元の色が確認できたら、ホワイトニングを行います。

ホワイトニング前

ホワイトニング後

＜3．親知らずの抜歯＞

次に、患者様や歯科医師間で相談の上、親知らずの抜歯を行いました。左上と右下の親知らずを抜歯し、傷口が回復してから、再度マウスピース矯正用のスキャンを行いました。

ホワイトニングをして、歯の色調がトーンアップした状態で、マウスピース矯正をスタートできました。

今回のケースでは、1回目のマウスピース矯正でかなり理想的な歯並びとなりましたが、歯と歯の間のスペースが少し緩いので、追加のマウスピース矯正を行いました。

＜治療前後の歯の比較＞

治療前

治療後

【拡大】

治療前

治療後

・1回のマウスピース矯正で、目指す治療結果が達成できなかった場合は、追加のマウスピースを製造し、装着していただくこともあります。その場合、費用は追加1回目のみ無料ですが、2回目以降は有料になります。また、治療期間は延長して計算します

・マウスピースは１日20時間以上、装着していただく必要があります。それが守られない場合、治療期間が延長したり、歯並びが綺麗にならなかったりする可能性があります。その際は、追加マウスピース（追加1回目までは無料）で対応いたします。