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2021.05.26

【症例】検診で見つかった金属の詰め物の下の虫歯の治療

治療概要

治療内容 セラミックによる虫歯治療
期間 期間を教えてください
治療回数 2回
費用 ¥55,000(税込)

治療前の状態・主訴

  • 【症例】検診で見つかった金属の詰め物の下の虫歯の治療
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検診に来院した患者様より、特に痛みはないが、左上の詰め物が古いので心配とのお話がありました。
お口の中を見てみると、レントゲン一見問題は無さそうですが、よく見ると銀歯は光沢を失い、長期間負担がかかっている様子が伺えます。
また、レントゲンで確認しても今の状態には該当の歯の詰め物はご自身の歯にピッタリ合ってない事が分かります。
金属は固くて割れないイメージですが、「割れることができない」という表現の方が正しいです。金属は実は変形するために割れないので、変形で問題が起きてしまった場合も発見が遅れる事が多いです。
そして虫歯菌は変形した隙間を狙ってきますので注意が必要です。特に狙われるのは変形量の多い歯と歯の間の端っこの部分で、ただでさえも磨きづらい場所です。

治療詳細

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もともと銀歯が入っていましたが、銀歯を外してみると中は虫歯になっていました。
銀歯は割れなくて丈夫と思っている方も多いと思いますが、銀歯はストレスがかかると変形して負担から逃げることによって割れないのです。
つまり、変形してしまった後はその隙間から虫歯菌は侵入出来てしまうので虫歯を隠して育ててしまう原因にもなります。

そもそも銀歯は5,60年前から使用されているものでそれ自体は特に進化していません。どの業界にも60年間進化していないものはなかなかないと思いますが、歯科は日進月歩で様々な材料や道具が出ます。
つまり、今の時代は銀歯よりもっと虫歯になりづらいアイテムは沢山出ています。残念ながら保険適応ではありませんが、80年以上寿命がある歯に対してしっかりとした治療でバトンを繋がないとその寿命は全うできません。
セラミック系の歯科素材の一番の利点は汚れが付きづらい事です。もちろん見た目も綺麗ですがそれだけではありません。歯に限らず、汚れがついてほしくないところにはセラミックは沢山使われています。虫歯にも歯周病にも汚れが付かない方が良いですから、メリットは大きいです。
また、装着してからの耐久性も良いです。変形量が少ないので、先ほど述べたように変形して中に虫歯菌が侵入することも防げます。自由診療の材料を選ぶときはしっかりとその利点を理解して頂けるように努めています。
見た目だけのためと思われてしまってはもったいないです。それ以外の利点も沢山あるので是非検討される場合はご相談下さい。

治療後の様子

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ジルコニアを装着しました。上の歯は主に歯の内側(上あご側)で咬むのですが、今回はその噛む所ももともと銀歯で覆われていたために咬み合わせをしっかりと作る必要がありました。そのため、装着した瞬間は少し咬み合わせが高く感じたり、ジルコニアの咬んだ感触が独特に感じるかもしれませんと伝えております。

当院の咬み合わせの調整は様々な道具を使いますが、中でもかなり薄い紙を使って1本1本の歯がどのくらい強く当たっているかを細かくチェックすることを大切にしています。
普段よく用いられる咬合紙という赤い紙は30μという厚みです。赤く印記されて便利なのですが精度には欠けてしまいます。そのため、12μという極薄の紙で確認するようにしています。これを使用することによって、装着したてで慣れていないせいで違和感があるのか、微妙な咬み合わせのせいで違和感があるのかを自信をもって説明することができます。

主な副作用・リスク

・虫歯の穴が大きいので、神経症状が出た場合は神経治療となります

・自由診療での治療となります

・治療後に一過性の知覚過敏が起きることもあります

・覆われている面積が広いので咬み合わせを慣らす期間が必要な場合もあります

金属の歯の詰め物は特に古くなると虫歯のリスクが高まります

この症例の患者様は、古い金属の詰め物を心配されていて、検診で金属の下の虫歯を見つけることができ、治療することができました。
皆さんも古い詰め物が入っていても痛くないから大丈夫と思っていませんか?
適切なタイミングで詰め替え治療をすれば歯も多く削らずにまたリスタートを切れます。
詰め替えは部分被せもので1~2回で終わります。全部被せるタイプ(よく銀歯と言われるもの)は自由診療で2回です。

保険診療の場合は即日にスタートするのは難しいですが、それでも3回の来院で終わります。
例えば、洗濯機や冷蔵庫も一生ものではありませんし、車だって車検を通してメンテナンスします。365日24時間使っている働き者の歯だけ無敵な訳はありません。歯の詰め物も人工物ですから。
見えない部分でつい忘れがちですが、特に症状がなくても、歯のクリーニングや検診がてら歯医者さんに行ってみて下さい。早期発見早期治療が一番大切です。

1つの歯の詰め物をとっても精度よく治っていないと長い年月をかけてお口の中のバランスは崩れていってしまいます。咬み合わせは多少ずれていても人間の頭は賢いのでだんだん慣らしていってしまいます。奥歯に詰め物が多く入っている場合、オリジナルの(もともとの)咬み合わせが失われていることは多々あります。
一度元の咬み合わせの状態を失った場合、戻すのは非常に大変なことです。そのため、1つの詰め物を大切に治療していき、毎回オリジナルの咬み合わせに限りなく近づけることが大切になっていきます。

渋谷マロン歯科Tokyoでは、保険診療の中でも最高の治療を、自由診療でも最高の治療を目指して日々診療に取り組んでいます。一度お口の中の不調があったり、心配がある方はご相談だけでも結構ですので是非いらして下さい。

こちらもご参照ください。

虫歯治療|渋谷マロン歯科Tokyo

セラミック治療|渋谷マロン歯科Tokyo

予防・メンテナンス|渋谷マロン歯科Tokyo

監修者情報

佐藤 年彦

院長

佐藤 年彦

2013年 神奈川歯科大学歯学部 卒業
2021年 渋谷マロン歯科Tokyo 開業

歯医者が苦手な方も、ハイレベルな歯科診療を受けたい方も、あらゆる方に満足いただける歯科診療をお届けします。お口のことでお困りのことがあればお気軽にご相談ください。